ギラン・バレー発症の記憶5

このブログの存在を、妻とその周りにバレてしまったので、表現に制約が発生しそうなタケです。しかし、日本国憲法第21条の精神に従って引き続き頑張ります(笑)

 

第二十一条

集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 

さて、ダブルのベッドの間に頭から崩れ落ちた感じでうずくまりながら、救急車をまっていたところからです。

 

流石に救急車というだけあります。まるで近所で待機していたかのように、予想以上に早く、サイレンの音が近づいてきます。

1階が騒がしくなったかと思うと、3人の救急隊員が布の様なものを持って2階に現れました。

ダブルベッドの間に頭から崩れ落ちている男の姿を見つけると、手際よく布の上にひっくり返して持ち上げました。気分はハンモックです。

そして、廊下を抜け、階段を素早くかつ慎重に運び下します。

 

この瞬間は、1週間くらいは入院しなければならないかもと考えながら、妻に病院で仕事できるように、持っていく荷物の中に会社のパソコンを入れたか念のために確認する。

1階まで着いたら、そのまま床に下ろすことなく玄関から外へ、そのまま救急車に運び入れられる。

 

既に朝ご飯を食べ終わり、お出かけセットを完了している妻たちは、そのまま救急車に乗り込めることに。

子供たちに救急車に乗るという体験をさせてあげたかった為、出かける準備を終えてから救急車を呼んだことが功を奏したと心の中でガッツポーズ。

 

出発とともにサイレンが響き渡る。

朝から少し近所迷惑かなと思いましたが、すぐさま近所から離れていくため、勝手に良しとしてしまう。

 

救急車の中では、隊員の人が、ちょまたちに、仮面ライダーや戦隊ものの話をして和ませてくれました。自分の息子も見ているらしいです。

 

着いた先は、某病院。

どこにあるのかもよく知りませんが、家からそんなに離れていない気がする。

 

救急車から担架のまま降ろされ、病院の中へ。

入り口から右の、大き目な診察室に担架のまま運ばれる。

妻と子供たちは、診察室の外。入り口の近くに待機するところでもあるのかしら。

 

診察室に入った途端、とりあえず点滴。点滴ってそんな感じなんですね。

点滴を打たれながら、医者に昨日からの経緯と症状を伝える。

特に海外に行っていたというところは、事細かに聞かれます。

一通り、話が終わると、このお医者様、後に絶賛される診断を下します。

 

「ギラン・バレーの疑いがある。この病院じゃ無理。急いでどこか大学病院へ」

 

どこでもいいから大学病院空いてないかと救急隊員や看護師に伝え、診察室の外にいた妻に説明をしたのちに行先の病院が決まった様で、

 

おっ、子供たち、また救急車乗れるじゃん、などと呑気に考えながら、再び、担架のまま救急車に戻されていきました。先ほどとの違いは、点滴がされているってことくらいですかね。

 

そして、はたと気づく。

 

おしっこするタイミング逃した!!

ちょっと、そろそろしたいんですけど。

 

先ほどよりも遠い道のりを経たのちに、着いた病院は、とある大学病院。

もはやどの辺まで運ばれたのかさっぱりわかりませんが、今度の病院は、先ほどの病院より大きそうです。

 

担架のまま病院に入ると、これまた右側の部屋に運ばれました。

今度の病院は、医者が複数で対応するようです。

再び、医者に経緯と症状を伝える。

昨日、歩いていたら急に歩みが遅くなったのを感じたこと。
お婆さんに抜かれて行ってショックだったこと。
徐々に腕にも力が入りづらいと感じたこと。
夕方には、階段を上れたこと。
夜には、手すりにつかまらないと階段を上れなかったこと。
朝になったら、手も足も力が入らなくなり動けなくなったこと。
二週間前にオーストラリア、一週間前にアメリカに出張で行ってたこと。
行ったのは都市部であること。
など、話ながら質問にも答えていきました。

 

一通りの質問のやり取りが終わったころを見計らって、こちらからも大切な質問を切り出しました。

「検尿とかしないんですか?」

もう、出したくて仕方なかったのです。

膀胱君が暴胱君になりそうなくらいです。

 

それなのに返ってきたのは、「あぁ、後で尿もとるかもね」と何とも生ぬるい返事。

こちらの状況が全く分かっていない。

 

「あの、朝からおしっこしたくて、我慢しているので、出来れば今すぐ検尿してほしいです」

と、切羽詰まった感じでもう一押し。

 

すると、漸く切迫感が伝わったのか、「入院するのは決まっているし」などと言いつつ、「バルーン」と呼ばれる尿道カテーテルを挿し込むことに。

 

ちなみに、どうでも良いですが、英語のcatheter(カテーテル)のアクセントは、頭にあります。日本語では第2音節にアクセントですが、英語は第1音節です。カタカナ語では通じにくいのでご注意を。

アクセントが頭にあるなんてトーソーシンみたいですね。ってネタが古すぎるか。

 

 

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