子供との再会
タケです。
退院した日の子供たちとの再会について。
退院した日、二人の子供たち(ちょま、のん)は幼稚園に行っていました。
一緒に帰ってくるかと思いきや、ちょまは幼稚園の後、サッカーの練習があるため別々に帰ってくるとのこと。
子どもたちとは、暫く会えていませんでした。
妻は病院に毎週来るのですが、なかなか子供を連れて来てくれず、特に、ちょまとはもう2ヶ月近く会えていない。
頭の中では、子供たちと再会した時のイメージが繰り広げられます。
久しぶりに見る父親の姿に、子供は顔を輝かせて「パ、パパ~~」
駆け寄ってくる子供。
はっしと受け止める僕。
抱きしめ合う二人。
まずはのんが帰ってくるとのことで、少しソワソワする僕。
帰ってきたとき、隠れていようかな。
その方が驚くかも。うふふ。
と妄想が止まりません。
いよいよ、のんが帰ってくるバスが来る時間。
暫くして、のんが母と妻と話している声が聞こえてきます。
よし、隠れよう。
と言っても、体が不自由な僕。
立ったまま体を屈めると崩れ落ちてしまうので、ちょっと死角になりそうなところに壁を背にして立ちます。
壁を背にしているのは、のんが駆け寄ってきても倒れないように。
準備は万端。
のんが部屋入ってきました。
母と妻と一緒にソファーに。
二人とも、僕が帰ってきたことに言及なし。
よし、ナイス。
僕の登場感が際立つ!
パパがそこにいるよってな感じで促されると隠れたのが台無し。
事前に隠れることは伝えていないものの気が利くねぇ。
などと高速で勝手に盛り上がっていってました。
そして、いよいよのんの目線がこちらに向きました。
その瞬間、固まるのん。
いよいよだ、と握っている杖をしっかり握り直し、背中をしっかり壁に当てて、のんが飛び込んできても出来るだけ大丈夫にした僕。
そして、、、
のんは、やや顔をひきつらせたような表情をしたまま、また母や妻の方を見て、何も言わない。
えっ、、、えぇぇ?
予想だにしなかった無反応?
ていうか、無視?
「あっ、パパお帰り、会いたかった」って飛び込んでこなくても、「あれ?パパがいる」とか「パパ何でいるの?」とか「あ、パパ」とか、せめて「あっ」とだけでも反応して下さいお願いします。
とは言え、のんはこちらの方をチラチラ見てくる。
戸惑った様な表情をしながら、チラチラ。
どうも意識はしている。
頭の中には、3年ほど前の光景が思い出されていました。
当時は単身赴任の前で家に一緒に住んではいたものの、朝は皆が起きる前に家を出て、夜は皆が寝た後に帰宅で、暫く家族と会えていませんでした。
休日のある日、まだ赤ちゃんののんに近づいたところ、ビクッと怯えたような目をして体を強張らせたのん。
今回は、怯えたような目ではありませんが、戸惑った表情をして僕の存在に触れようとしません。
仕方なく、こちらから「帰ってきたよ~」と近づいていきました。
暫くしたら、絡んできてくれましたが、最初の戸惑った様子は何だったのでしょうか。
それから暫くして今度はちょまが帰ってくる時間に。
のんの時の空振りが尾を引いていたため、今度はソファーに座って待ちます。
玄関からリビングを覗くちょま。
僕を見つけて、、、
「パパ~~」って飛び込んできました。
そして僕に飛びつきます。
二人の抱擁。
そうそう、これこれ!
思い描いていたのは、これ。
ちょまのお陰で沈んでいた僕の気持ちが救われました。
暫く家にいることになるので、今まで会えなかった分、沢山一緒にいてあげたい。
病気になる前の様に、抱っこしたり肩車したりは出来ないけれど。
それどころか、僕の力は3歳ののんレベルで6歳のちょまよりまだまだ弱いけど。
病気のお陰で子供たちと一緒にいる時間が出来た。
病気になってよかったこと一つ見つけました。
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