7の法則を調べていたら、日本語の難しさに直面した話

タケです。

 

「7の法則」というのを聞いたことはあるでしょうか。

品質管理の「7の法則」を調べていたところ、他にもいろんな、「7の法則」がある様です。

 

いろんな「7の法則」

  

品質管理の「7の法則」

品質管理の考え方の一つで、7回連続で同じ結果が発生した場合には、何らかの原因があるという考え方です。

0.5の7乗は、0.0078125。約0.8%の確立で起こったことは偶然ではない。

例えば、本来50%の確率で出るはずのコインの表が7回連続で出れば、それはコイン自体や投げ方など何かに問題があるとして、コインを調べたり、投げ方を調べたりと原因究明して対処しようという考え方です。

何かの平均があったとすると、平均以上になる確率も以下になる確率も50%ですから、平均以下や以上が7回連続で発生したら、何かに問題がないか確認してみましょう。

 

会議の参加人数の「7の法則」

会議の参加者が7人を超えると、1人増えるごとに優れた判断を下せる可能性が10%減るというもの。17人を超えると意思決定の効果が0になるのだとか。

そして、会議はなるべく6人以下で行いましょうとのことです。

 

president.jp

 

ちなみに、AmazonのCEOジェフ・ベゾスチームは「2枚のピザで足りる人数」のサイズがよいとのこと。

ピザを食べながらのミーティング。2種類のピザを6枚切りにして用意しておくのが良さそうですね。

www.lifehacker.jp

  

ところで、会議の参加者の「7の法則」を読んでいて、何かが引っ掛かりました。

何か違和感がある。。。

 

ということで、とりあえず計算してみました。

7人を超えると判断力が10%減るとすると、

  1. 8人目から1人増えるたびに判断力が「7人までの判断力を1とした時に」10%マイナスされるとすると、17人目で0ですね。
  2. 8人目から1人増えるたびに判断力が「増える前の判断力を1とした時に」10%マイナスされるとすると、0.9倍されていき、29人目で0.1を割り込みます。

この記事では1.「7人までの判断力を1とした時に」という考え方を取っているようです。

なるほど、1人増えるごとに10%減るという時の、10%の解釈について2通り考え方があるってところに引っ掛かっていたのかな、と思ったら、もう一つの引っ掛かりポイントが見つかりました。

 

「7人を超える」と「17人を超える」の「超える」の意味です。

 

記事には、「7人を超える」と1人増えるたびに判断力10%低下と書いてあります。

ということは、8人目から0.9になる訳ですよね。

ところが、「17人を超える」と意思決定の効果が0と書いてあります。

先の様に、「7人までの判断力を1とした時に」10%低下するという前提で計算した場合、、、

 

8人目が0.9。

16人目は0.1。

17人目が0。

 

ここで改めて思った日本語難しさ。「超える」って難しいですよね。

7人を超えると何とかとするっていうときには、7人目を含むのか含まないのかって一瞬迷いませんか?

実は、「超える」は基準となる数字を含まないようです。

つまり、7人を超えるって言うときには8人目からを意味します。

そうすると、元記事の17人を超えると効果が0というのは実はおかしくて、

16人を超えると効果が0になるというのが正しいようですね。

 

あえて言えば、会議はなるべく6人以下 は 7人以下でよいのかもです。

日本語って結構あいまいに使っていることを改めて顧みた次第です。

 

 

核攻撃から身を守る「7の法則」

さて、一番大切そうな「7の法則」行ってみましょう。

核攻撃を受けた時の対応について、総務省消防庁の資料3ページ目の右下に下記の様な記載があります。

「7の法則」・・・残留放射線の累積線量は、7時間ごとに1/10ずつ減衰する。したがって、地下施設に2日間(49時間)退避することにより、放射線量が当初の数値から1/100に減衰する。

これは解釈が難しいです。

1)7時間ごとに最初を100とした場合に10になる。

  最初100 → 7時間後10 → 14時間後1

2)7時間ごとに最初を100とした場合に90になる。

  最初100 → 7時間後90 → 14時間後80

3)7時間ごとに0.9倍になる

  最初100 → 7時間後90 → 14時間後81

4)7時間ごとに0.1倍になる

  最初100 → 7時間後10 → 14時間後1

あたりが想像できますが、いずれの場合も、

49時間で100→1になりません。

 

放射線量は最初の7時間で1/10になり、かつ、時間が7倍経過するごとに放射線量が1/10になる

 

という場合には、下記が成り立ちます。

  最初100 → 7時間後10 → 49時間後1

綺麗に成り立ったように見えますが、最初の7時間と以降の放射線量の減り方が激変しているため、違和感アリアリです。

 

もしくは、そもそもの前提を変えてしまいかねませんが、「当初」という言葉が間違っていると考えてみて、

 

放射線量は、時間が7倍経過するごとに1/10になる為、最初から1時間後を基準にした場合、7時間後に1/10になり、49時間後に1/100になる

 

といった場合には、下記が成り立ちます。

  最初不明 → 1時間後100 → 7時間後10 → 49時間後1

 

これだと、放射線量の減り方に法則性がありますし、数字も成り立ちます。

きっと、総務省の資料は誤りなのではないでしょうか。

いずれにせよ、核攻撃を受けた場合は、2日間は屋内出来れば地下に隠れておくべし、ということでしょう。

 

これまで、いろいろな「7の法則」を見てきましたが、日本語の難しさを改めて痛感した次第です。

 

 

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