ギラン・バレー発症の記憶7
タケです。
毎日ブログ更新をリハビリとして課していますが、未だルーチン化出来ていません。
まだ試行錯誤しています。
さて、治療方針も決まり、集中治療室?の様なところに運び込まれたところから、いよいよ治療が始まります。
首から下は殆ど動かせない僕の周りを医者と看護師が取り囲んでいます。
そして、そこからはされるがままです。
まずは、脳脊髄液の検査をするとのこと。
これを腰椎穿刺(ようついせんし)と呼ぶらしいです。
背骨の間に注射針を刺し、脳と脊髄を保護する髄膜という膜の中にある髄液を採取します。
ちなみに、脳脊髄液は髄液とも言いますが骨髄液とは全く別物。
なんてことは後で調べて理解することになります。
複数人で体を横に向けられて、背中を丸められます。
「もっと背中丸めて」と言われましても上手く動くことが出来ないので、数人がかりでエビの様な姿勢を作ってもらいました。
そして背中に、数回麻酔を打たれます。
なんかこれ、うわさに聞く背中から太い針刺される痛いやつじゃないの?
(この時点では、骨髄液と髄液の違いが正しく分かっておらず、似たものだと勘違いしていました)
そして、いよいよ髄液の穿刺が開始。
と思ったら、上手くいかないのか、何度も針を刺しては抜くを繰り返されます。
「もっと丸めてみる」だの言いながら体丸める担当が丸めてきます。
「誰が顔見てるの?」という声が飛ぶ。
どうも顔見る担当という仕事もあるらしいです。
辛そうな顔をしているかどうかを他の作業者に伝えるのがその役目の様子。
なかなかの分業体制だな、と感心しながらも、あまりにうまくいかない様子に、
大学病院だから若手に練習させてるんじゃないかと邪推。
横向きに寝ながら体を丸めている上に、それを複数人が覆いかぶさるように押さえることでその体制を維持してるのです。
そのため、背中で何が行われているのかは見えません。
何度も何度も針を刺されて、麻酔が効いていても全く痛くないわけではないし、針が背骨の隙間につっかえる感じは痛いというより苦しいです。
やる方もしびれを切らしたのか、針刺し担当が変わった様子。
その途端、
するっ、ズブズブ
っといった感じで針が背中の奥に入っていくのを感じました。
「おおぉ~」「さすが!」といった声が上がります。
おいおい、始めからそうしてよ、と思いながら、漸く体を丸める担当たちから解放されました。
ここで、いったん体を起こされ、改めて周りを多くの医者や看護師に囲まれていることを認識します。
「どんな気分ですか?」と聞かれ、
「う~ん、なんか面白い状況ですね」と答えました。
「へ?」
「いや、ドラマかマンガの世界にいるみたいな。ちょっと楽しい」
「。。。これ、まぁまぁ重症なんですよ」と医者。
続いてまた、体を横にされて、穴の開いた大きな布を被せられます。
首に穴が来るようにして、処置を行うらしいです。
おぉ、これって、ドラマとかで見る手術のやつじゃない?
っと少しミーハーな気分になる。
周りをまた複数の医者と看護師が、がっと囲む。
救急救命のドラマのシーンでよく見るやつっと少し嬉しくなる。
どうやら、首の静脈にカテーテルを入れるらしいです。
そこから血を抜き出して、血漿を取り除き体に戻すのが血漿交換療法。
今度は首に麻酔を打たれます。
首に穴を開けられながら、
「これって、手術歴に入りますか?」と期待を込めて聞いたところ、、、
「大丈夫。入りません」(にっこり)
大丈夫じゃないぃぃぃぃ。
手術歴ゲットォ~と小躍りしかかった心が一転涙する。
どうせここまで来たら、手術もしちゃったんだよね、大変だったんだよ~的なエピソードにしたいじゃない。今後、医者にかかったときの最初の問診に手術歴アリとか、書けるくらい爪痕残せやと。
こちらも、なかなか上手くいかないようで、穴の開いた首に管を刺したものの、静脈にうまく刺さらない様子。
首の中に管が入った感じはあるのですが、そこからあっちにグリグリ、こっちにグリグリ、また抜かれたり刺されたり、これまた、結構時間がかかっていました。
その時、ビクッと肩から肘を通って小指まで電気が駆け抜けました。
どうやら神経に触れたらしいです。
あまりの痛さに、首の痛さどころではありません。
本来、痛いと感じるべきところより別のところが辛くて、本来のところの痛さがよくわからないって、、、
これって、さっきの尿道カテーテルとおんなじパターンやないか~い。
「こんなに大変なのに、手術歴に入らないなんて」
とさっきの医者に恨み言を言いました。
漸く静脈にカテーテルが入ったらしいです。
かなり時間がかかりました。
「腕の痛みは強くなってない?」との問いに、
「強くはなってない」とは答えたものの、かなり体力を使い、ぐったり。
手足が動かない人がぐったりしているのって、表情以外から見て分かるのかしら。
「ごめんなさい、もう一本挿しますね」
さらに、もう一本カテーテルを挿さないといけないとのことです。
こっちは、動脈に挿したようで結構深くまで刺さっている感じです。
これを、Aラインと言い、動脈に挿したカテーテルから血圧や脈をモニタリングするのに使います。
ハイ、ここ~、何かのテストに出るから覚えておくように。
そしてこのAライン。引き抜くと血が吹き上がります。さすが動脈。
やってみると分かります。
ただ、やらないことをお勧めします。
医者と看護師が僕の次の行先について話していました。
どうも次は、ICUに行くらしいです。
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